- ayako12
Try not to attain anything. Just Be

2022年に入ってすぐお引越ししました。引っ越したばかりのお家のデッキにテーブルと椅子を置いて心機一転、旧正月元旦、新月明けにこのブログを書いています。
2021年後半から取り掛かった大断捨離に手こずって重たく、ブログの更新も何もかも一旦停止。手放しと浄化の日々で気づいたらそろそろ半年目。すごいなあ、覚悟はしてたけどこんなにたくさん手放すことがあったのね私。実家を離れて以来、数年ごとにお引越しをしてきてそのたびに物質的な取捨選択は済ませて来ていたけれど、内面は別のようです。マウイ生活7年目に入り、さあこれからどうする?という問いが幾度も浮かび上がって来てそのたびに、手放せ、と。
そんな中、今朝、again, 浮かんだメッセージは “ Try not to attain anything. Just Be.でした。“何かを得ようとするのをやめなさい。ただあなたがあなたであるがままでいなさい”と。
話は飛びますが、日本の里山、皆さんはどう思われますか?私は、車窓から眺める里山の風景が昔から大好きです。なだらかに続く緑の田畑。山の麓にある小さな神社の鳥居。山一面の桜。そんな風景に安心感と温もりを感じて“自然”のイメージと重ねて来たのは私だけかしら?でも実際は、里山というのは人が自然を借りて開拓してできた謂わば“人工”の賜物なのですよね。人が作ったものも美しい、時には手に負えないほど荒々しさを持つ自然とは違う優しさがある人工のものも私は好きです。ここで言いたいのはそのことではなくて。
土地と自然への感謝を元にファームを立ち上げ、自然栽培に携わって来ながら、何を今更!な気づきをしています。農作物の生産性とファームの景観の美しさ(私個人の美的感覚に沿った)を目指すことと、自然に逆らわないこと。この調和とバランスに、私は今まで無神経だったのかもしれない。もちろん、土壌の微生物のすみやすい環境作りに務め化学肥料も殺虫剤も撒かずオーガニックに育ててきた。でも例えば、マンゴーの枝を、枝が伸びるより切ったほうがもっと実がなるからと剪定する、その瞬間にチクッと感じる胸の奥の違和感を気に留めてきただろうか。“ごめんね”という気持ちを大切にしていただろうか。ファームで作物を育てるのは、自然から借り物をしてその恵みをいただいているのだということを、だからこそ、その恵みを最善の形で受け取り分け与えることがファームに携わるものの本来あるべき姿なのだとどこまで深く自覚していただろうか。
そこまで思いを馳せて、あ、もしかしてファームを手放すと決めたからこんな風に思えるのかもしれない、とまたそこにもハッとしています。そんな当たり前なことに気付けないでいたなんて、どこまで力んでたの?と。何かを得よう、とする力みを捨てたからごく普通に当たり前なことが当たり前に分かったのかもしれないなあ、と。
今住んでいるところは、デッキの四方を2m以上にも伸びた熱帯の植物に囲まれたロコ曰く”ジャンガロー(ジャングル+バンガロー)“で、私の好みとは若干違う住まいなんです。でもなぜか安心感があって、なんだろうと不思議だったのですがふと、森が守ってくれてる感じがあるんだと思い当たりました。徒歩15分で海。裏手にそびえるハレアカラ山。強い貿易風が吹くこの土地に建つ家とそこに住む私達を植物が守ってくれている。
そして、椰子の葉陰から流れてくるメッセージ。Just Be. 力を抜いていこう。
ようやく新年が明けた、ね。これからどこで何をしようかなあ。人生という旅は続く。